후리가나로 읽는 일본 고전
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あしのうら
怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像
蘭 郁二郎
蘭 郁二郎의 怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像(あしのうら)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 109,233자 · 223화면
三
森の中から近寄って来たのは、もう五十がらみかとも思われる男だった。垢によごれたズボンとシャツだけをつけ、胡麻塩の無精髭に覆われた男の、眼だけは敵意かとも思われる激しい光りを持っていた。
そして、その眼つきで川島の全身を点検するように頭から足許まで静かに見下した。川島は、その鋭い視線を受ける度に、丁度体の其処に触られたような無気味さを覚えた。これが彼女とは逆に、この男に先に逢っていたのならば、川島は疾うの昔に崖を駈上ってこの地図にない沼のほとりから退散していたに違いないのだ。
だが今は、黙って退こうという気持は、一向になかった。
寧ろ精一杯の好意の微笑を浮べて
「どうも道に迷って弱っちゃいました。この近くに村がありましょうか」
と問いかけた。しかし胡麻塩の男は、それを聞き流して、もう一度疑り深い眼つきで川島を見廻してから
「ない、村なぞは無い」
「ほう――」
川島は、此処へ来て、はじめて人間らしい返事を聞くことが出来、一層微笑することが出来た。
「ほう、じゃこのお二人はよっぽど遠くから来られたんですか」
「いや――」
「へえ、どういうわけですか」