후리가나로 읽는 일본 고전
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ほうろうき(しょしゅつ)
放浪記(初出)
林 芙美子
林 芙美子의 放浪記(初出)(ほうろうき(しょしゅつ))을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 103,349자 · 207화면
淫売婦と飯屋
便所の窓を明けると門灯がポカリとついて、むかあし山国で見たしゃくなげの紅い花のようで、とても美しかった。
「姉やアお嬢ちゃんおんぶしておくれッ!」
奥さんの声がする。
あゝあの百合子と云う子供は私に苦手だ。よく泣くし先生に似て、シンケイが細々として、全く火の玉を脊負っているような感じだ。
せめてこうして便所にはいっている時だけが、私の体のような気がする。
――バナヽ、鰻、豚カツ、蜜柑、思いきりこんなものが食べてみたいなア。
気持が大変貧しくなると、落書したくなる気持ち、豚カツにバナナ私は指で壁に書いてみた。
夕飯の仕度の出来るまで赤ん坊をおぶって廊下を何度も行ったり来たり。
秋江氏の家へ来て一週間あまり、先のメドもなさそうだ。
こゝの先生は、日に幾度も梯子段を上ったり降りたり、まるで廿日鼠だ。あのシンケイにはやりきれない。
「チャンチンコイチャン! よく眠ったかい!」
私の肩を覗いては、先生は安心したようにじんじんばしょりして二階へ上って行く。私は廊下の本箱から、今日はチェホフを引っぱり出して読む。チェホフは心の古里だ。
チェホフの吐息は、姿は、みな生きて、たそがれの私の心に、何かブツブツものを言いかけて来る。