후리가나로 읽는 일본 고전
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ほうろうき(しょしゅつ)
放浪記(初出)
林 芙美子
林 芙美子의 放浪記(初出)(ほうろうき(しょしゅつ))을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 103,349자 · 207화면
古創
東京の友達がみんな懐しがってくれるような手紙を書こう。――一九二八・一二――
古創
一月×日
海は真白でした
東京へ旅立つその日
青い蜜柑の初なりを籠いっぱい入れて
四国の浜辺から天神丸に乗りました。
海はきむずかしく荒れていましたが
空は鏡のように光って
人参灯台の紅色が瞳にしみる程あかいのです。
島でのメンドクサイ悲しみは
すっぱり捨てゝしまおうと
私はキリのように冷い風をうけて
遠く走る帆船をみました。
一月の白い海と
初なりの蜜柑の匂いは
その日の私を
売られて行く女のようにさぶしくしました。
一月×日
おどろおどろした雪空だ。
朝の膳の上は白い味噌汁に、高野豆腐に黒豆、何もかも水っぽい舌ざわりだ。東京は悲しい思い出ばかり、いっそ京都か大阪で暮らしてみよう……。
天保山の安宿の二階で、ニャーゴニャーゴ鳴いている猫の声を寂しく聞きながら私は寝そべっていた。
あゝこんなにも生きる事はむずかしいものか……私は身も心も困憊しきっている。
潮たれた蒲団はまるで、魚の腸のようにズルズルに汚れていた。
ビュン! ビュン! 風が海を叩いて、波音が高い。
からっぽな女は私でございます……生きてゆく才もなければ、生きてゆく富もなければ生きてゆく美しさもない。