후리가나로 읽는 일본 고전
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かんのう
文豪怪談傑作選・特別篇 百物語怪談会
岩村 透
岩村 透의 文豪怪談傑作選・特別篇 百物語怪談会(かんのう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 4,976자 · 12화면
しかし同じ町内であるが、つまり思出の一つであるのだが、その下宿に宿を取っていた或る学生、慥か或る法学生があって、この法学生の目に見えた妄念の影があるのだ。真夜だという。一体あちらの人は、夜寝床に就く前になると、一般に蝋燭を燭す習わしであるのだが、当時恰度その部屋の中に、或る血だらけの顔の人が、煙の如く影の如く何うしても見えるというのだ。それから取調べてみるとその下宿屋の前身というのが、もとは尼寺であったので、巴里の市中に革命の行われた時は、何でも病院に当てられていたこともあった。だからつまりその妄念の霊が姿を見せるのだろうと、凡てこのだろうの上に成立する話であるが、まアざッとそういうような話で、その刻限は恰かもその向うに見ゆる学士会院の屋上に聳えている時計台の時計が二時を報ずる所謂丑満刻で、こういうことは東西その軌を一にするのかも知れぬが、私も六十六番の二階で、よくその時計の鳴音を聴いたのが今も耳の底に残っている。東洋趣味のボー……ンと鳴り渡るというような鐘の声とは違って、また格別な、あのカン……と響く疳の音色を聴くと、慄然と身慄せずにいられなかった。