후리가나로 읽는 일본 고전
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しんちょうき
新潮記
山本 周五郎
山本 周五郎의 新潮記(しんちょうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 155,541자 · 305화면
「つけ覘ってる討手はどうした」
「へえ……そこまで気にするというのは珍しいな、早水さんにもそんなところがあるのかね」
「おれが云うのは」と秀之進は冷やかに云った、「むやみに人のことに手を出さぬがいい、そしてもし手を出すなら、仕残しのないように徹底しなくてはいけない、その娘はもう討手に覘われる心配はないのかどうか、おれが云うのはそういう意味なんだ」
「わかりましたよ、しかしそれはそう簡単には答えられませんね」
当りますという船頭の声といっしょに、舟は小さな桟橋へとんとつき当った。葦の茂った岸辺に、宿屋の客引きとみえる男女が数人いて、がやがやと口々に呼びかけながら迎えにやって来た。秀之進は船頭に心付けをやり、なにか口早に囁くと、「大助さん、あんたはこの舟で土浦へ戻って呉れたまえ」
そう云って、自分だけひとり身軽に桟橋へとび移った。大助はあっけにとられた。
「どういうわけかね、これは、だって早水さん、そんなてはないよ」
「おれの身代りだ、たのむ」
「身代り……?」
「あの連中に土浦まで戻って貰うのさ、あんたは江戸へ帰って呉れ、これからは独りのほうが安全だ、たのむよ」