후리가나로 읽는 일본 고전
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しんちょうき
新潮記
山本 周五郎
山本 周五郎의 新潮記(しんちょうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 155,541자 · 305화면
三
――そうだ、新島は秀之進の水戸入りを遮るために跟けて来た、それに違いない。
「わかった、もういいよ坊主、ありがとう」大助はそう云って踵を返した。
三
大助が宿へ戻ると、新島八十吉が旅装をととのえて出立するところだった。かれの呼び寄せたさっきの府中藩士が、なにか口早に云いのこして駆け去ってゆくのも見た。
「やあ、ご出立ですか」
大助が声をかけると、
「なかなか味をやるな」と八十吉はするどい眼でじろりと睨んだ。
「どうしたんですか」
「いや、いっぱい食ったというわけさ」
「……ほう、誰がです」
八十吉は笠を取った、そしてもういちどこっちをねめつけながら云った、「誰がいっぱい食ったか、知りたいかね」
「知りたいですね、わたくしにはなんのことかさっぱりわかりませんから」
「じゃあ来たまえ」
「…………」
「但し、ふたたび江戸へは帰れないつもりでね」
そう云いすてると、八十吉は笠を手に持ったまま大股に道へ出ていった。
いよいよたしかである、かれは早水秀之進を追っているのだ。そして早くも秀之進の逸走したことを知り、それが大助と牒し合せたものだと察したに違いない、――さあ急がしくなったぞ、かれは二階へ駆けあがって、出立するからと勘定を命じた。