후리가나로 읽는 일본 고전
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がまのち
日本怪談大全 第一巻 女怪の館
田中 貢太郎
田中 貢太郎의 日本怪談大全 第一巻 女怪の館(がまのち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 192,678자 · 394화면
文妖伝
乳色をしたグローブから漏れる朧夜の月の光を盛ったような電燈の光、その柔かな光に輪廓のはっきりしたな小さな顔をだした女給のお葉は、客の前の白い銚子を執って、にっと笑いながらぽっちり残っている盃に注いだ。
「どうだね」
客は五十前後の顔の赧黒く脂やけにやけた、金縁の眼鏡をかけた男で、ずんぐりした体を被うた焦茶のマントの下から地味な縦縞の大島のそろいを覗かしていた。客は野本天風と云う名で知られている旧い新聞記者で、こうした遊び場所に入りこんで、金の有る者をとり巻いたり、小遣を得たりする支那人の所謂文妖の一人であった。
「いいわ」
お葉は小さな声で云ってまたにっと笑って、
「どこへ往くの」
この五六日、祝儀を多くやったり写真を撮ってやったりしてつき纏うていた女が応じたので、天風はひどくうれしかった。
「お茶の水のアパートメントへ往ってもいいし、新橋の待合へ往ってもいいよ」
お葉は、ストーブを距てた右側のテーブルにいる二人の客と、その対手になっている朋輩に用心するように、ちらっとその方に眼をやりながら云った。
「どこでもいいわ」
「直ぐ出られるの」
「十一時四十分よ、でも、いっしょに出ると知られるから、あなた、今からかしくへ往っててね」