후리가나로 읽는 일본 고전
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きゅうしゅじん
旧主人・芽生
島崎 藤村
島崎 藤村의 旧主人・芽生(きゅうしゅじん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 149,813자 · 302화면
気を浮々とさせるようなところが有った。莫迦(ばか)に涙脆(もろ)かった娘時代の「お新ちゃん」に比べると、別の人に対(むか)い合っているようなこの旧馴染(むかしなじみ)と、それから鼻の故(せい)かして、いくらか頭の重そうな眼付をしている妹とを前に置いて、山本さんは自分が長く居て来た南清地方のことで女に解りそうな奇異な風俗、暮し好い南京の生活の話なぞをして聞かせた。
二人の女は耳を傾けていた。
「私もネ、貴方(あなた)がたに逢いたいばかりに今度は帰って来たんです……彼地(むこう)から見ると、何故こう日本の人はコセコセコセコセしてるんだろう、そう思いますよ……私もそう長くは是方(こっち)に居られない人です……いずれ復(ま)た彼地へ帰ります……こんなにして、東京で貴方がたに逢えるとは思わなかった……」
過去ったことは過去ったことで、何のわだかまりも無いようなお新の様子を見ると、先ずそれに山本さんは感心した。
「お新ちゃんは、娘時代のことなぞは最早(もう)記憶していないんだろう」とさえ思った。
お牧とお新は火鉢の側で、旅らしく巻煙草なぞを燻(ふか)し燻し話した。