후리가나로 읽는 일본 고전
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きゅうしゅじん
旧主人・芽生
島崎 藤村
島崎 藤村의 旧主人・芽生(きゅうしゅじん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 149,813자 · 302화면
高く築き上げられた、大きな黒ずんだ石の側面はそれに附着した古苔と共に二人の右にも左にもあった。
旧足軽の一人が水を担いで二人の側を会釈して通った。
矢場は正木大尉や桜井先生などが発起で、天主台の下に小屋を造って、楓、欅などの緑に隠れた、極く静かな位置にあった。丁度そこで二人は大尉と体操の教師とに逢った。まだ他の顔触も一人二人見えた。一時は塾の連中が挙ってそこへ集ったことも有ったが、次第に子安の足も遠くなり、桜井先生もあまり顔を見せない。高瀬が園内の茶屋に預けてある弓の道具を取りに行って来て学士に交際うというは彼としてはめずらしい位だ。
「そもそも大弓を始めてから明日で一年に成ります」と仲間うちでは遅く始めた体操の教師が言った。
「一年の御稽古でも、しばらく休んでいると、まるで当らない――なんだか冗談のようですナ」強弓をひく方の大尉も笑った。
何となく寂びれて来た矢場の中には、古城に満ち溢れた荒廃の気と、鳴を潜めたような松林の静かさとに加えて、そこにも一種の沈黙が支配していた。皮の剥げたほど古い欅の若葉を通して、浅間一帯の大きな傾斜が五月の空に横わるのも見えた。