후리가나로 읽는 일본 고전
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わせだだいがく
早稲田大学
尾崎 士郎
尾崎 士郎의 早稲田大学(わせだだいがく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 112,204자 · 220화면
演壇の両側には、生徒監ともつかず、教授ともつかぬ中年の背広服を着た紳士が立っている。近づくにつれて、彼等の顔には、この殺気立った空気と結びつくことのできないような、冷たくこちんとした感情が翳のように沁みついていることがハッキリわかった。演壇に立って、煽動演説をやっている男は、自分の声に響きのないことがもどかしくてたまらないらしく、絶えず上体をはげしくゆすぶりながら、しきりに声を張りあげようとしているが、しかしいくらあせっても彼の声は中途でかすれてしまう。私は片手で頭をおさえながら、じっと彼の声に耳を澄ました。
「諸君、学校は学生の学校である、学生は自由に教室に出入りする権利がある、その教室の使用を禁ずるとは何事であるか、――われわれはこの横暴なる学校当局に対して」
そこまで聞いたとき、私は妙な気恥かしさのために、われ知らず胸がきゅうんと締めつけられた。妙な、――というのは、この青年の声の中に三十年前の自分の姿をぼうっと思いうかべたからである。しかし、今、私の前で広場の正面に列をつくり、スクラムを組んで恰かも組織された軍隊のように整然と隊伍を整えている学生の表情は一定の法則を保って硬化してしまっているように見える。