일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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やなぎばしものがたり

柳橋物語

山本 周五郎

山本 周五郎의 柳橋物語(やなぎばしものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 104,300자 · 202화면

아오조라 문고

「もう少しだよ、おせんちゃん、もう少しの辛抱だよ」お常はもうその話題に興味がなくなった、「――でもすっかり治って、あんたが紀文のお嬢さんだなんてことになっても、あたしたちを袖にしないでおくれよ」

世間の窮乏はその頃からめだってきた。幕府で米価の騰貴するのを抑えたからおもてむきの価格はそれほど高くはならないが、関東一帯の凶作に加えて地震と大火のあとなので、米穀その他の必要物資は極めて窮屈になり、またその流通が利を追う少数の商人たちの手に握られているため、庶民の生活は苦しく困難になるばかりだった。

――いったい元禄という年代は華やかな話題が多かった、赤穂浪士のことは別として、紀文大尽とよばれた紀伊国屋文左衛門や奈良屋茂左衛門などの富豪が、花街や戯場で万金を捨てるようなばかげた遊蕩をしたのもこの頃である。芭蕉、其角、嵐雪などの俳諧師、また絵師では狩野家の常信、探信守政、友信。浮世絵の菱川吉兵衛、鳥井清信。浄瑠璃にも土佐椽、江戸半太夫など高名な人たちもたくさん出ている。これは大雑把にいって社会経済が武家から町人の手に移りつつあった現われであろうが、その反面、これら新興の富豪商人らが幕府政治の枠内で巨利を掴むために、大多数の庶民がひじょうな犠牲を払わされたことは云うまでもない。