후리가나로 읽는 일본 고전
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ぜにがたへいじとりものひかえ
橋の上の女 ――銭形平次傑作選2
野村 胡堂
野村 胡堂의 橋の上の女 ――銭形平次傑作選2(ぜにがたへいじとりものひかえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 88,573자 · 178화면
「まだ桜が散ったばかりだぜ、――泳ぎには早いし、金持の息子が、身投げするのも変じゃないか」
平次はこの短い報告の中から、幾つかの腑に落ちない点を見出して居るのです。
「あっしも、変だと思ったから、昼過ぎに覗いて見ました。死んだ息子の親許の、橋場の伊豆屋ものぞいて見ましたがね――」
「待ってくれ、橋場の伊豆屋の伜が水死したというのか、そいつはお前、大した金持の子じゃないか」
その頃は江戸八百八町と言っても、人口にして百万に充たず、有名な物持や大町人や、筋の通った家柄は、御用聞の平次ならずとも大方諳んじていたのです。
橋場というところは、いちおう江戸の場末のようですが、吉原という不夜城を控え、向島と相対して、今戸から橋場へかけて、なかなかの繁昌であったことは想像に難くありません。
その橋場の中ほど、銭座寄りに、伊豆屋は質両替の組頭として、古い暖簾を掛けておりました。
「大した金持なんですってね、こちとらには付き合いはねえが」
「当り前だ。――尤も、伊豆屋の名前は聴いているが、主人は何んと言うか、伜はどんな男か、お前の言い草じゃねえが、俺も付き合いはねえ」
「主人は、因業で禿げ頭で、恐ろしく達者で、釣が好きで、五十年輩の徳兵衛。