후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
ぶしゅうこうひわ
武州公秘話
谷崎 潤一郎
谷崎 潤一郎의 武州公秘話(ぶしゅうこうひわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 107,572자 · 209화면
法師丸は、それらの首を、どれでも平気で長いあいだ見ていられることに満足を感じた。ありていに云うと、それらは寧ろ作り物のように清潔になっていて、彼の豫期していたような戦場の実感や勇士の面目などは、少しも感ぜられなかった。見ていればいる程、それらがだん/\人間離れのした品物らしく思われて来るばかりであった。
女たちは、前に老女から聞いていたと見えて、法師丸が這入って来ると、うや/\しく目礼をして、それなり静かに作業を続けた。人数はちょうど五人いた。そのうちの三人がめい/\一つずつ首を自分の前に据えて、あとの二人は助手の役をしていた。一人の女は、半の湯を盥に注いで、助手に手伝わせながら首を洗っていた。洗ってしまうとそれを首板の上へ載せて次へ廻す。もう一人の女がそれを受け取って髪を結い直す。三人目の女が、今度はそれに札を附ける。仕事はそう云う順序を以て運ばれていた。最後にそれらの首は三人の女のうしろにある長い大きな板の上へ一列に並べられた。首がすべり落ちないように、その板の表面には釘が出ていて、それへ首をぎゅっと突き刺す仕掛けになっていた。
作業の都合上、三人の女の間に燈火が二つ据えてあり、部屋は可なり明るくしてあった。