후리가나로 읽는 일본 고전
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のこされたるえど
残されたる江戸
柴田 流星
柴田 流星의 残されたる江戸(のこされたるえど)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 41,677자 · 80화면
錫製で化けきろうとした巻莨入れなどを、「なんでい、こりゃアンチじゃァねえか」と一本きめつけられ、グウの音も出ないところなのを、千枚張りは存じより押しが太く、「おめぇさん一体買うのか買わねえのか。え、買うなら何とでも言いなせえだが、冷かしなら黙って貰おう。ねえ、ほかのお客の邪魔にならァ……」とは鼻ッぱりの強いことこの上もない。但し江戸ッ児にもこんな屑がありがちなは、尠からず心外の至りだ……と、また誰やらが愚痴ッていたッけ!
新内と声色
秋は月の夜更けに、都の大路小路を流しゆく新内の三味線、澄み切った空に余音を伝えて妙に心を誘るもあわれだ。
さればぞこの哀愁を帯びた旋律に誘われて、浮世物憂く、心わびしと思う折柄には、女の小さな胸一つに何事もおさめかねて、心中を思立つもの、廓の秋にはいとど多しとか聞く。
鼻ッぱりは強くても情に脆い江戸ッ児には、こうした女から一緒に死んでくれえと言われては後へも退かず、ツイ一夜を仮初めの契りしたばかりに死出三途の道伴れまでして命惜しいとも思わぬ、これまでにされては心ぞ可愛い男とも女はそのとき初めて感じもするであろう。
さるはまた廓の夜でなくもあれ、遠くより近づき来て再び遠ざりゆくテンツルツンテン、ツンテンツンテンの響き、或は低く、或は高く、夜の空気を揺るがせて余音の嫋々を伝うる