후리가나로 읽는 일본 고전
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かごつるべ
江戸情話集
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 江戸情話集(かごつるべ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 203,779자 · 407화면
六三郎は夢のようであった。行くえの知れなかった父が突然に帰って来て、大商人の跡取りにするから一緒に来いという。なんだか嘘らしいような話でもあったが、正直な六三郎は父を疑わなかった。しかし親方に無断でこれから直ぐに行くのは困ると言った。親方に逢ってこれまでの礼を述べて、穏やかに暇を貰ってくれと父に頼んだ。
九郎右衛門はなぜか渋っていたが、結局わが子の言い条を通して、親方のところへ暇を貰う掛合いに行くことになった。いよいよ博多へ行くと決まったら、お園のことも父に打ち明けようと思っていたが、六三郎はまだそれを言い出す暇がなかった。雨はしとしと降って来たので、父子は濡れながらに路を急いだ。父子のうしろに黒い影が付きまとっていることを、二人ともに知らなかった。
黒い影は町方の捕手であった。父子が大宝寺町まで行き着かないうちに、捕手は二人を取り巻いた。九郎右衛門は素早くくぐりぬけて逃げ去ったが、あっけに取られてうろうろしていた六三郎はすぐに両腕を掴まれた。
四つの木戸は閉められた。非常を報せる太鼓はとうとうと鳴った。出口、出口を塞がれて九郎右衛門は逃げ場に迷った。