후리가나로 읽는 일본 고전
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かはくれいじょう
河伯令嬢
泉 鏡花
泉 鏡花의 河伯令嬢(かはくれいじょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 33,763자 · 68화면
それで、これが温泉宿……いや鉱泉宿です。一時世の中がラジウムばやりだった頃、憑ものがしたように賑ったのだそうですが、汽車に遠い山入りの辺鄙で、特に和倉の有名なのがある国です。近ごろでは、まあ精々在方の人たちの遊び場所、しかも田植時にかかって、がらんとしていると聞いて、かえって望む処と、わざと外浜の海づたいから、二里ばかりも山へ入込んで泊ったのです。別に目立った景色もありません、一筋道の里で、川が、米町川が、村の中を、すぐ宿の前を流れますが、谿河ながら玉を切るの、水晶を刻むのと、黒い石、青い巌を削り添えて形容するような流ではありません。長さ五間ばかり、こう透すと、渡る裏へ橋げたまで草の生乱れた土橋から、宿の玄関へ立ったのでしたっけ。――(さあ、どうぞ。)が、小手さきの早業で、例のスリッパを、ちょいと突直すんじゃない、うちの女房が、襷をはずしながら、土間にある下駄を穿いて、こちらへ――と前庭を一まわり、地境に茱萸の樹の赤くぽつぽつ色づいた下を。それでも小砂利を敷いた壺の広い中に、縞笹がきれいらしく、すいすいと藺が伸びて、その真青な蔭に、昼見る蛍の朱の映るのは紅羅の花の蕾です。