후리가나로 읽는 일본 고전
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かせいのまじゅつし
火星の魔術師
蘭 郁二郎
蘭 郁二郎의 火星の魔術師(かせいのまじゅつし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 151,120자 · 302화면
私はそれらから脱れるために服量を加速度に増して行かなければならなかったのです。
その結果――余談ですが、貴方も定めし多くの夢を御覧になったことと思いますが夢には色彩がないということお気付きでしょうか。夢には色彩がないのです。けれど『音』は存在します。たとえば夢の中で知人との会話は少しの澱みも不思議もないでしょう、しかし色彩はない筈です、恰度映画のように黒と白だけの世界なのです。端的にいえばわれわれは夢の世界では典型的『色盲』なのです――それが、私は催眠剤という悪魔に囚われてからはいつとなく夢の中でも薄いながら色彩を感じて来たのです。そしてその色彩は次第に濃く遂には普通の色と少しも変りがわからなくなって来たのです。恐ろしいことです、私は寝ても覚めてもいつも同じ景色を眺めて暮しているのです。その結果いよいよ夢と現実とが二重写しのようにどちらともつかずになって来たのです。今窓外には蒼白い百合の花が頭を重たげに咲いていますが、可怪しなことにはその背景に桜が繚爛と咲き、仮装の人たちがきびすを接して往来しているのです――私はそれを窓にもたれて、さも当りまえのように平気で眺めているのでした。