후리가나로 읽는 일본 고전
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かせいのまじゅつし
火星の魔術師
蘭 郁二郎
蘭 郁二郎의 火星の魔術師(かせいのまじゅつし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 151,120자 · 302화면
それは青く晴れた日でした。小田君が尋ねて来たのです。私はいつになくうきうきした気持を持て余しながら、彼に沸かしたての紅茶を奨めたのです。勿論それには催眠剤が入れてありましたが、彼は私がなんとなく晴れ晴れした顔をしているのを喜びながら、軽くそれを飲んで了いました。
やがて椅子によった彼の返事は段々間のびがして来ました、私はそれを見詰めながら長い夢の世界の魅力を話してから最後に
「さあ、君も僕と一緒に夢の世界へ行こうよ」
そういいますと彼は
「ああ、ああ――」
とただうなずくように頭を振って椅子に埋まって了いました。私は早速ガーゼを持って来て小田君の鼻と口を覆い、クロロフォルムを一滴一滴と垂らしかけたのです。クロロフォルムのある非常によい甘いにおいが部屋の中にほんのり拡がりました。
始め二三回彼は頭を振ったようですが、それっきりクロロフォルムの甘いにおいをむさぼっているようでした、やがて発揚状態になって顔が少し赤くなって来ましたが私は構わず垂らし続けました。
(小田君はどんな素晴らしい夢を見ることだろう)
そう思うとなんとも例えようのない程嬉しくなって時々こみ上げて来る笑いを怺えきれず二人きりのガランとした部屋の空気をクックックッと震わしたりしました。