후리가나로 읽는 일본 고전
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かせいのまじゅつし
火星の魔術師
蘭 郁二郎
蘭 郁二郎의 火星の魔術師(かせいのまじゅつし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 151,120자 · 302화면
そんな押問答をしていると、突然犬小屋の方に、けたたましい吠声が起った。
「君、あれがゲンの声かい?」
「そうだよ……」
「よしッ……」
村田は、いそいで洋服に着かえはじめた。あっけにとられている喜村の眼の前で、村田が最後の上衣の袖に手を通した時だった。
美都子が、いそいで這入って来た。
「お兄様――」
「なんだい。……そんな真蒼な顔をして」
「だって、だって山田が急に倒れたのよ、犬小屋の前で寝てしまったのよ」
「えッ、山田が、寝てしまった?……」
喜村の顔にも、さっと青い恐怖の色が流れた。
「なに、眠り病ですか? 占めたッ」
村田は、そんな辻褄の合わぬことを叫ぶと、ぱっと部屋を飛出した。
喜村も美都子も、あわててその後を追駈けて行った。
五
部屋を飛出した村田は、庭を抜けて犬小屋の方に駈けて行く。
そして、盛んに吠たてているゲンの犬舎の前まで来ると、後から行く喜村と美都子が、あっ、と思う間に、金網の戸を開けてしまったのだ。
「おい、村田!」
喜村の制止する声も間に合わなかった。
そればかりか、得たりとばかりに飛出して、柵をくぐり抜け砂気の多い道を林の方に駈けて行くゲンのあとを、村田もまた夢中になって追駈けて行くのだ。