후리가나로 읽는 일본 고전
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りょうきのはて
猟奇の果
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 猟奇の果(りょうきのはて)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 134,971자 · 270화면
その習慣が今でも残っているのだ。
常右衛門氏の狼狽は極度に達した。娘のこの無邪気な仕草が呑み込めなくて、途方にくれた体である。だが、次の瞬間、彼の頬にサッと血が昇って、目が燃える様に輝いた。
白髪の常右衛門氏の両手がぎごちなく延びて、娘の柔かな身体を抱きしめた。
「アラ!」
どうした訳か、雪江はそれを求めて置きながら、父の抱擁におびえて小さく叫んだ。何かしら父の触感がいつもと違ったからだ。その刹那、父が嘗つて見も知らぬ他人みたいに思われたからだ。
常右衛門氏は、雪江の幽かな抵抗を感じると、一層物狂わしくなった。彼は乾いた唇をカサカサ云わせながら、娘をしめつけた腕にグッと力をこめた。そして、逃げる雪江の唇へ、彼の唇を持って行った。
父の情慾に燃える目と、娘の恐怖におびえ切った目とが、一寸の近さで、まじまじと睨み合った。
余りの激情に声を立てる力もなく、不気味に黙り合ったまま、彼等は死にもの狂いに掴み合った。
惨憺たる格闘の末に、雪江は辛うじて、父の手を逃れ、髪も着物も乱れた様で、よろよろとドアの方へ走った。
だが、常右衛門氏は、已に彼女の先廻りをして、ドアをうしろに立ちはだかっていた。