후리가나로 읽는 일본 고전
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ばんちょうさらやしき
番町皿屋敷
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 番町皿屋敷(ばんちょうさらやしき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 33,494자 · 67화면
「よい、よい。くどくも申すようだが、用心して取扱え。一枚でも割るはおろか、瑕をつけても大事になるぞ」
全くこれは大事である。命にもかかわる大事である。それを思うと、お菊もお仙も身の毛がよだつ程に怖ろしかった。二人はふるえる手先にその皿をうけ取って、座敷へいよいよ運び出すまでは元の箱へ大切に収めておくことにした。
「もう七つを過ぎた。殿様もやがてお帰りになろう。気の早いお客人はそろそろ押掛けてまいらりょうも知れぬ。お菊は奥へ行って、お座敷は滞りなく片付いているかどうか、念のために見廻って来やれ」
十太夫に指図されて、お菊はすぐに奥の座敷へ行った。薄く陰った日で、余り手入れをしない庭の若葉は、この頃だんだんに緑の影を盛り上げて、十畳二間を明け放した書院の縁先を暗くしていた。その薄暗い座敷の床の間には、お菊がけさ生けた山吹が黄い花をたわわに垂れていた。彼女はその枝振りを心ばかり矯め直して、正面にかけてある三社の托宣の掛軸を今更のように眺めた。座敷の隅々にも眼に立つような塵のないのを見とどけて、彼女は更に縁側に出て、三足ばかりの庭下駄を踏石の上に行儀よく直した。