후리가나로 읽는 일본 고전
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はくはつき
白髪鬼
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 白髪鬼(はくはつき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 112,046자 · 224화면
山道にはうらうらと陽炎がゆらぎ、若葉の薫りはむせ返る様。谷間に谺する冴え返った小鳥の声も楽しかった。
地獄谷の最も景色のよい所に、地獄岩という恐ろしい岩が聳えていた。その岩に昇って、とっぱしから、下の谿流を覗き下した景色は何とも云えぬ美しさだが、その代りには、地獄岩の名称にそむかず、甚だ危険なので、滅多に昇る人もない。
だが、わしと川村とは、結婚以前、ここへ遊びに来た折、地獄岩に昇ったことがある。昇って見れば、下から見た程危いこともなく、二人はその突端に立って、向う側の山に向って、大声に万歳を叫んだものだ。
わし達三人は、その昔馴染の地獄岩の根元にたどりついた。
「君、いつかの様に、ここへ昇って見る元気があるかい」
川村は、妻の愛におぼれ切ているわしを、冷かす様に言った。
「つまらない真似は止そう」
わしは瑠璃子の為に、臆病になっていた。
「ハハハ……、奥さんを貰うと、そんなになるものかねえ」
川村は笑って、単身岩の上にかけ上った。
「アア、実に美しい。奥さん、あなたも昇って見ませんか」
彼は、岩の頂から、ほがらかに呼びかけた。
「駄目よ。あたしなんか迚も……」