후리가나로 읽는 일본 고전
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ひきょうのにちりんき
秘境の日輪旗
蘭 郁二郎
蘭 郁二郎의 秘境の日輪旗(ひきょうのにちりんき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 84,829자 · 169화면
曹長も同じようにいった。
「あなたが、ゆうべ会われた平林大尉殿も、その用件で今日出発されるのです、たぶん香港までご一緒になるでしょう」
自動車は九段から濠端を抜けて、宮城の前に出た。
靖国神社の前を通る時には、心から黙祷を捧げたが、宮城の前では二人とも自動車からおりて遥かに最敬礼した。
シンガポールの陥落が、ゆうべから早くもラジオや、新聞に伝えられて、宮城前の広場には感謝に頬をかがやかした人々が群れていた。
すると、曹長が、二重橋の左手の空を指さして、
「あれをご覧なさい」
と、いった。
新嘉坡要塞ハ二月十五日午後七時五十分陥落セリ
銀鼠の空に、くっきりと紅く染め抜かれたアドバルーンの文字が、勝利の狼烟のように、たかだかとあがっているのだ!
将軍がいわれたように、シンガポールの陥落を餞に旅立つことの出来る幸福を英夫は一生忘れられないだろう。
それこそ平和な東亜を打ち建てる、日本国民の熱血の文字なのだ。
村山曹長のいったように、平林大尉が飛行場に来ていて、
「やあ、英夫君、とうとうやって来たな」
にこにこしながら近づいてきた。相変らず茶色の背広に、茶色の中折帽子を被って、トランクを一つだけ持っていた。