일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ちちぶのみやでんかにじしてやりがたけへ

秩父宮殿下に侍して槍ヶ岳へ

木暮 理太郎

木暮 理太郎의 秩父宮殿下に侍して槍ヶ岳へ(ちちぶのみやでんかにじしてやりがたけへ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 9,876자 · 20화면

아오조라 문고

荷を置いた所へ戻って、休みもせずに直に大天井岳に向って南進する。これからは尾根通りを行くのであるから、余り激しい登降はないが、目ま苦しい程多くの岩の隆起を一上一下しなければならない。先発した荷持の連中が三々又五々陸続として辿って行くのが遠くに見える。蛙岩という奇岩を過ぎた頃、高瀬の谷の空を掠めて、冷たい風と共に雨が降って来た。風の当らぬ尾根の窪で皆雨具を着けたが、殿下お一人は御元気にもシャツの儘でお気にも留められなかった。

尾根に出ると風がワアッと搦みつく、そして油断した人の体から帽子手拭其他何でも引手繰るようにさらって行く。白い霧の群れが老女の乱れ髪のように縺れ合って、目の前をすうと流れる。偃松がざわざわと音を立てる。ごうと吹き募る風がぱっと息を切る度に、吹き飛ばされまいとして風の来る方へ寄り懸り気味に歩いている体は、はずみを食ってヨロヨロとのめり出す、おのずと息がはずんで体が汗ばんで来る。大天井岳の近くで立ちながら一息入れた。

大天井岳は北から眺めると全くガラガラした破片岩の堆積たる観がある。切通岩を過ぎてから、この破片岩の堆積を三百米もひた登りに登って、頂上の一角を東から南に廻り込むと、偃松に囲まれた割合に石の少ない平な窪地に出る。