후리가나로 읽는 일본 고전
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おうがいのけんこうとし
耄碌寸前
森 於菟
森 於菟의 耄碌寸前(おうがいのけんこうとし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 43,925자 · 89화면
その度毎に其の響の湧出る森の影は暗くなり、低い市中の燈火は次第に光を増して来ると車馬の声は嵐のやうに却て高く、軈て鐘の音の最後の余韻を消してしまった。私は茫然として再びがらんとして何物も置いてない観潮楼の内部を見廻した。そして、その何物もない楼上から、この市中の燈火を見下し、この鐘声とこの車馬の響をかはるがはる聴澄ましながら、わが鴎外先生は静かに書を読み又筆を執られるのかと思ふと、実にこの時ほど私は先生の風貌をば、シャワンが壁画中の人物同様神秘に感じた事はなかった。」
そこへ「ヤア大変お待たせした。失敬失敬」といいながら二階の梯子段を上って来た父は、金巾の白い襯衣一枚、その下に赤い筋のはいった軍服のズボンを穿いている様が、日曜に貸間の二階か何かでごろごろしている兵隊さんのように見えたと、荷風さんは記している。父はよほど前から独逸軍人の風に従って日常にも軍服をつけたが、後にはさらに乃木将軍の流儀がよいとして、臥床でも傍から軍刀を離さなかったのである。
なお荷風さんは床の間に「雷」の大幅がかけてあるばかりのように記されているが、多分夕闇せまる暗さで見落されたのであろう。