후리가나로 읽는 일본 고전
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かつしかみやげ
荷風随筆集(上)
永井 荷風
永井 荷風의 荷風随筆集(上)(かつしかみやげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 133,224자 · 269화면
」およそ水村の風光初夏の時節に至って最佳なる所以のものは、依々たる楊柳と萋々たる蒹葭とのあるがためであろう。往時隅田川の沿岸に柳と蘆との多く繁茂していたことは今日の江戸川や中川と異る所がなかった。啻に河岸のみならず灌田のために穿った溝渠の中、または人家の園池にも蒹葭は萋々と繁茂していた。蜀山人が作にも
金竜山下起二金波一 〔金竜山下に金波を起こし
砕二作千金一散二墨河一 千金を砕作して墨河に散る
別有三幽荘引二剰水一 別に幽荘の剰水を引ける有りて
蒹葭深処月明多 蒹葭深き処月明らかなること多れり〕
という絶句がある。然るに今日に至っては隅田川の沿岸には上流綾瀬の河口から千住に至るあたりの沮洳の地にさえ既に蒹葭蘆荻を見ることが少くなった。わたくしはかつて『夏の町』と題する拙稾に明治三十年の頃には両国橋の下流本所御船倉の岸に浮洲があって蘆荻のなお繁茂していたことを述べた。それより凡十年を経て、わたくしは外国から帰って来た当時、橋場の渡のあたりから綾瀬の川口にはむかしのままになお蘆荻の茂っているのを見てしばしばここに杖を曳き、初夏の午後には葭切りの鳴くを聴き、月のあきらかな夜には風露の蕭蕭と音する響を聞いて楽んだ。