후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
あめしょうしょう
雨瀟瀟・雪解 他七篇
永井 荷風
永井 荷風의 雨瀟瀟・雪解 他七篇(あめしょうしょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 145,414자 · 289화면
種彦はわが身の安危をも一時に忘れ果てたように、暫は唯茫然とこの得もいわれぬ夜の気に打たれていたが、する中、忽然わが家の縁先から、こは如何に、そっと庭の方へと降立つ幽霊のような白い物の影。
再び刀を杖に半身を屋根の方へ突出してよくよく見れば、消えようとして更に明く頻と瞬きする石燈籠の火影にそれは誰あろう、先ほど湯呑に都鳥の菓子を持添えて来たかのお園ではないか。仔細あって我家にかくまうそれまでは新吉原佐野槌屋の抱え喜蝶と名乗ったその女である。おろおろしつつも庭の柴折戸に進寄り音せぬように掻金をはずすと、自ら開く扉の間から物腰のやさし気な男が一人手拭に顔をかくし這わぬばかりに身をかがめて忍び入った。二人は少時立ちすくんだまま互に姿さえ恐るる如く息を凝して見合っていたが、やにわに双方から倒れかかるように寄添いざま、ひしと抱合って、そのまま女は男の胸に、男は女の肩の上に顔を押当て唯ただ声を呑んで泣沈んだらしい様子である。
種彦は最初一目見るが早いか、忍入った彼の男というはほど遠からぬ鳥越に立派な店を構えた紙問屋の若旦那で、一時己れの弟子となった処から柳絮という俳号をも与えたものである事を知っていた。