후리가나로 읽는 일본 고전
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あめしょうしょう
雨瀟瀟・雪解 他七篇
永井 荷風
永井 荷風의 雨瀟瀟・雪解 他七篇(あめしょうしょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 145,414자 · 289화면
をたたんだ。
「お見えになりました。」という女中の声と共に襖があくと、いきみ出したような声で笑いながら、一昨夜のお客が座敷へ這入るが否や、「大分待ったかね。」といいさま、女中の見る前もかまわず、二重廻の間から毛むくじゃらの太い腕を出してお千代を引寄せて頬摺りをした。年は五十も大分越したらしく、てらてらに禿げた頭には耳の上から後の方に白髪が残っているばかりであるが、肩幅の広い身体はがっしりして、鼻と口との目立って大きな赤ら顔は油ぎって、禿げた頭と同じようにてらてら輝っている。この老人は杉村といって銀座西何丁目に宏大なビルジングを持っている羅紗屋の主人である。いずこの花柳界やカフェーにも必一人や二人女たちの噂に上る好色の老爺があるが、しかしこの羅紗屋の主人ほど一見して能くその典型に嵌ったお客も少ないであろう。二、三十年間あらゆる階級の売女に狎れ親しみ、取る年につれて並大抵の遊び方では満足しなくなって、絶えず変った新しい刺※を求めていた。その折から偶然銀座の人中でお千代に袂を引かれ、これが噂に聞く街娼だと思った処から、日頃の渇望を一時に癒し得たような心持になったのである。