후리가나로 읽는 일본 고전
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わし
鷲
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 鷲(わし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 144,476자 · 290화면
弥太郎は二百俵取りで、夫婦のあいだにお藤と又次郎という子供を持っているが、長女のお藤はことし二十二歳で、四年前から他家に縁付いているので、わが家にあるのは相続人の又次郎だけである。二百俵取りでは、もとより裕福という身分でもなかったが、和田の家は代々こころがけのいい主人がつづいたので、その勝手元はあまり逼迫していなかった。家内は夫婦と忰と、ほかに中間の久助、女中のお島、おみよの六人で、まずは身分相当の生活に不足はなかった。弥太郎は四十六歳、鉄砲を取っては組内でも老巧の達人として知られていた。
こう言うと、まことに申分のないようであるが、その和田の家へこの頃ひとつの苦労が起っていた。それは羽田の鷲撃ちの年番に当ったことである。
羽田の鷲撃ち――毎年の秋から冬にかけて、遠くは奥州、あるいは信州、甲州、近くは武州、相州または向う地の房総の山々から大きい鷲が江戸附近へ舞いあつまって来る。鷲は猛鳥であるから、他の鳥類をつかむのは勿論、時には人間にも害をなすことがある。子供が鷲にさらわれたなどというと、現代の人々は一種の作り話のようにも考えているらしいが、昔に限らず、明治の時代になっても、高山に近い土地では子供が大鷲につかまれたという実例がしばしば伝えられている。