후리가나로 읽는 일본 고전
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みなかみきこう
みなかみ紀行
若山 牧水
若山 牧水의 みなかみ紀行(みなかみきこう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 102,087자 · 203화면
信州は養蚕の国である。春蚕夏蚕秋蚕と飼いあげるとその骨休めにこの山の上の温泉に登って来る。多い時は四軒の宿屋、と云っても大きいのは二軒だけだが、この中へ八百人から千人の客を泊めるのだそうだ。大きいと云っても知れたもので、勿論一人若くは一組で一室を取るなどという事はなく所謂追い込みの制度で出来るだけの数を一つの部屋の中へ詰め込もうとするのである。たたみ一畳ひと一人の割が贅沢となる場合もあるそうだ。彼等の入浴期間は先ず一週間、永くて二週間である。それだけ入って行けば一年中無病息災で働き得るという信念で年々登って来るらしい。それは九月の中頃から十月の初旬までで、それがすぎて稲の刈り入れとなると、めっきり彼等の数は減ってしまう。
私の其処に行っていたのは昨年の九月二十日から十月十五日までであった。矢張り年来の胃腸の痛みを除くために、その国の友人から勧められ遥々と信州入りをして登って行ったのであった。松本まで行って、其処でたたみ一畳ひと一人の話を聞くと、折柄季節にも当っていたので、とてももう登る元気は無くなったのであったが、不思議にまた蕎麦の花ざかりのその季節の湯がよく利くのだと種々説き勧められて、半ば泣く泣く登って行ったのであった。