후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
みなかみきこう
みなかみ紀行
若山 牧水
若山 牧水의 みなかみ紀行(みなかみきこう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 102,087자 · 203화면
殆ど麓に近い所に十戸足らずの中尾という集落があった。そして家ごとに稗を蒸していた。男とも女とも見わかぬ風俗をした人たちがせっせと静に火を焚いている姿が何とも可懐しいものに私には眺められた。この辺にはこの稗の外は何も出来ないのだそうである。
一刻も速く其処に着いて命拾いの酒を酌み、足踏み延ばして眠ろうと楽しんで来た蒲田温泉は昨年とか一昨年とかの洪水に一軒残らず流れ去っているのであった。そしてその荒れすさんだ広い川原にはとびとびに人が動いて無数の材木を流していた。その巨大な材木が揃いも揃って一間程の長さに打ち切ってあるので訳を訊いてみると川下の船津町というに在る某鉱山まで流され、其処で石炭代りの燃料とせらるるのだそうである。
止むなく其処から二里ほど歩いた所に在るという福地温泉というまで来て見ると、此処もまた完全に流されていた。そうなると一種自暴自棄的の勇気が出て、其処から左折して更に二里あまりの奥に在るという平湯温泉まで行くことにきめた。実は今日焼岳に登らなかったならば上高地から他の平易な路をとってその平湯へゆく筈であったのである。福地からの路は今迄の下りと違って片登りの軽い傾斜となっていた。