후리가나로 읽는 일본 고전
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アンドロギュノスのちすじ
アンドロギュノスの裔
渡辺 温
渡辺 温의 アンドロギュノスの裔(アンドロギュノスのちすじ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 129,168자 · 267화면
しかも時勢に乗った新興美術家同盟の指導者として世間の評判も相当よろしい。それにひき更えて小野の方は、画学校時代にこそ秀才で通ったこともあるが、彼の奉じている浪漫主義の影が薄れ無論天性の不勉強も祟って、今では全く尾羽打ち枯らしてしまって、ただ学生当時からの情誼で葛飾の画室を半分貸して貰いながら居候同様に同居しているわけであった。
殆ど冗談のように、美代子は小さな行李一つを持って葛飾のもとへやって来た。ところが恰度その頃から、葛飾は同盟の展覧会やらパンフレットの発刊などに忙殺されて家に落着いている時よりも同盟本部につめ切っていることの方が多くなった。それに此処の住居は郊外の大きな寺の境内にあったので、墓地や林や古沼などに取り囲まれていて非常に淋しい。それで葛飾の留守の間は自然小野が美代子のおもりをつとめなければならなかった。小野はこれ迄のように夜になって酒を飲みにも出て歩けない。もともと小野の方が長い馴染みでもあるし、美代子は葛飾よりもむしろ小野に親しさを増すのだ。しかも葛飾の潔癖な性格はそんな二人の間を更に気に留める様子も見えなかった。
やがて、小野は美代子をモデルにして久し振りで丹精したものを描いてみたいと云い出した。