후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
イタリアのことう
伊太利亜の古陶
宮本 百合子
宮本 百合子의 伊太利亜の古陶(イタリアのことう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 15,477자 · 31화면
「ほう。――君のはほんものの研究だな。さしずめこれは名誉表というわけですか」
彼等は程なく、元の煖炉前の席に戻った。けれども、日下部太郎の眼は、制せられない力で、側棚の方へちょくちょく吸いよせられた。少し離れて見ると、真疑不明のグーッビョーの皿は、いうにいわれない深い美しさで暗紅色のくすんだ釉薬を輝やかせる。――
子爵は日下部の牽きつけられた顔から彼方の皿へ眼を転じて云った。
「余程興味を唆ったと見えますな。――私も思いがけないことでこの皿一枚兎に角自分の力で救い出したと思うと悪い気持もしません。まあ私の腕で世界の文明に貢献らしいことの出来たのは、後にも先にも、このグーッビョーの皿一点というところかな、ハハハハハハ」
天性の感情と、先刻自分の与えた賞讚の手前日下部太郎は、穏やかに相手の言葉を受けた。
「いや、皿一枚といっても意味があります。何しろ昔の名工の作は、減ることがあっても永劫殖えることはないですからな、真物なら破片でも大切です。私も、これで、もうちっと金があると本当に会社なんか廃めちまって理想的美術商になりますな。世界の隅々を廻って歩いて思いがけない処から思いがけない逸物を掘り出す愉しさは、考えただけでもぞくぞくする……然し」