후리가나로 읽는 일본 고전
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ひかりとかぜとゆめ
光と風と夢
中島 敦의 光と風と夢(ひかりとかぜとゆめ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 79,032자 · 158화면
之は、最低の見積りによっても、「カトリオーナ」より上に位するものとなろう。まだ完結はしていないが、これは確かである。島の諺にいう。「鮫か鰹か、は、尾を見ただけで判る」と。
十二月一日
夜はまだ明けない。
私は丘に立っていた。
夜来の雨は漸くあがったが、風はまだ強い。直ぐ足下から拡がる大傾斜の彼方、鉛色の海を掠めて西へ逃げる雲脚の速さ。雲の断目から時折、暁近い鈍い白さが、海と野の上に流れる。天地は未だ色彩を有たぬ。北欧の初冬に似た、冷々した感じだ。
湿気を含んだ烈風が、まともに吹付ける。大王椰子の幹に身を支え、辛うじて私は立っていた。何かしら或る不安と期待のようなものが心の隅に湧いて来るのを感じながら。
昨夜も私は長いことヴェランダに出て、荒い風と、それに交る雨粒とに身をさらしていた。今朝も斯うやって強い風に逆らって立っている。何か烈しいもの、兇暴なもの、嵐のようなものに、ぐっとぶっつかって行きたいのだ。そうすることによって、自分を一つの制限の中に閉込めている殻を叩きつぶしたいのだ。何という快さだろう! 四大の峻烈な意志に逆らって、雲と水と丘との間に屹然と独り目覚めてあることは! 私は次第にヒロイックな気持になって行った。