후리가나로 읽는 일본 고전
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ひかりとかぜとゆめ
光と風と夢
中島 敦의 光と風と夢(ひかりとかぜとゆめ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 79,032자 · 158화면
同じ年(一八八九年)の暮、二年前に独艦上に姿を消して以来まるで消息の知れなかった前々王ラウペパが、ひょっこり憔悴した姿で戻って来た。サモアから濠洲へ、濠洲から独領西南アフリカヘ、アフリカから独逸本国へ、独逸から又ミクロネシアヘと、盥廻しに監禁護送されて来たのである。しかし、彼の帰って来たのは、傀儡の王として再び立てられる為であった。
もし王の選出が必要とあれば、順序から云っても、人物や人望から云っても、当然マターファが選ばるべきだった。が、彼の剣には、ファンガリィの峡谷に於ける独逸水兵の血潮が釁られている。独逸人は皆マターファの選出に絶対反対であった。マターファ自身も別に強いて急ごうとしなかった。いずれは順が廻って来ると楽観的に考えてもいたし、又、二年前涙と共に別れた・そして今やつれ果てて帰って来た老先輩への同情もあった。ラウペパの方は又ラウペパで、始めは、実力上の第一人者たるマターファに譲るつもりでいた。元々意志の弱い男が、二年に亘る流浪の間に、絶えざる不安と恐怖とのために、すっかり覇気を失って了ったからである。
斯うした二人の友情を無理やりに歪めて了ったのが、白人達の策動と熱烈な島民の党派心とである。