후리가나로 읽는 일본 고전
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ひかりはかげを
光は影を
岸田 国士
岸田 国士의 光は影を(ひかりはかげを)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 138,262자 · 276화면
まず、その月の給料は、半額しか支払われなかつた。工場内の不平が彼に向つて爆発した。彼は自分の俸給袋を、そこへ押しかけて来た人たちの前へ投げ出して、
「諸君の不満は尤もだ。この会社の処置を不当として、われわれは受諾できないことを、経営者側に僕は責任をもつて伝える。しかし、僕にはそれ以上のことはできない。できることは、たゞ、僕のこの半分の給料を、諸君の方へまわしてもらうということだけだ」
「ずるい責任回避だ。経営者の立場でわれわれの要求にこたえろ!」
と、一人がわめいた。
「僕は経営者じやない。一介の事務員だ。経営者の代弁はしても、常にその味方としてではない」
「そんなことが信用できるか! はつきり、どつちかの側について闘え!」
彼は、その声が女の声であるのに、ギクリとした。たしかにその通りだ、と思つた。
「そうか、もう闘いがはじまつたのか。よろしい。僕は、諸君を敵にまわすことに甘んじよう。いくらでも攻撃の矢表に立とう。だが、ちやんと戦闘の姿勢をとろうじやないか。まず、交渉委員を選んで、正式に要求を提出してもらおう」
こういう風にして、会社は、自然に争議の形にはいつていつた。