일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ひかりはかげを

光は影を

岸田 国士

岸田 国士의 光は影を(ひかりはかげを)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 138,262자 · 276화면

아오조라 문고

「なに、医者はいつまでもそんなことを言うのさ。当人も、早く出たいつて言つとるし……」

「病人がそう言うから、も、おかしいと思いますねえ。余計なことのようだけれども、僕は、この病気について、多少、聞きかじつてることもあります。療養所以外に、完全な治療のできるところはないそうですよ。僕は、いま、所長に会おうと思つてるところですが、あなたも、一度、挨拶をされたらどうです。まだでしよう」

「所長にかね、まあ、そりやどうでもいゝが……」

「どうでもよくはないですよ。特別に退院を許してくれたんだそうだから……」

後ろから手をかけるようにして、京野等志は、長久保宇治を所長室の前まで押して行つた。ちようど、ドアが開いた。中から、さつきの若い医者が現われて、

「どうぞ……。所長がお目にかゝるそうです」

所長の牧内博士は、温厚そのものゝような人柄をその物腰態度のうえに見せてはいたが、京野等志が、長久保小萩という名前を口にすると、急に、厳粛な表情になり、二人の顔をあらためて見比べた。

「もちろん、僕には長久保家の事情はさつぱりわからないんですが、それはそれとして、患者が現在の容態でこの療養所から出ることの可否について、先生のはつきりしたご意見を、直接、ご主人の耳にいれておいていたゞきたいんです。