후리가나로 읽는 일본 고전
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ひかりはかげを
光は影を
岸田 国士
岸田 国士의 光は影を(ひかりはかげを)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 138,262자 · 276화면
そういう話をふと耳にした京野等志は、早速、実地検分のうえ、そのうちの手頃な一軒をすぐその場で買う契約をした。
十坪足らずの平家で、洋風とは名ばかりの安普請だが、板葺屋根の雨漏りをなおし、満足なガラスは一枚もはまつていない窓や戸をなんとかすれば、決して住めないことはない。ありがたいことに、水道と電気の便利がある。二百坪の土地がついて、五万円というのだから、彼の乏しい財政をもつてしても、なんとかやりくりがつくと考えたのである。
その頃、彼は、だいたいの目標がきまり、いよいよ新しい生活の設計にとりかゝつていた。ある先輩の世話で、思いがけない有利な翻訳の仕事にありついたことは、計画の実行を一歩早める結果となつた。というのは、あと一と月で、十万そこそこの金がはいることになつていたのである。彼の予算では、五万を住居と土地の獲得に、あと五万を事業の第一期の資金にあてるつもりであつた。岐阜の養蜂家の猪狩氏が、彼の熱意に動かされて、無償で良種の種蜂を数群分けてくれ、その上、必要な器具材料を実費で供給してくれることになつていた。
こうして、六月にはいると、住居の手入れもあらまし目鼻がつき、簡単な家具食器類を運びこんで、そこで小諸の療養所から小萩を迎えた。