후리가나로 읽는 일본 고전
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じゅうにしこう
十二支考(上)〔全2冊〕
南方 熊楠
南方 熊楠의 十二支考(上)〔全2冊〕(じゅうにしこう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 290,735자 · 566화면
が言ったごとく、蛇に執われ啖わるるまで一向蛇を恐れぬ動物も、やはり蛇に魅せられるから、魅力すなわち恐怖とも言えぬ。
明治十九年秋、予和歌山近傍岩瀬村の街道傍の糞壺の中に、蛙が呻くを聞き、就いて見ると尋常の青大将が、蛙一つ銜え喉へ嚥み下すたびに呻くので、その傍に夥しく蛙がさして、驚いた気色もなく遊び游ぎ居るを、蛇が一つ呑みおわりてまた一つ、それからまた一つと夥しく取って啖うのだ。予四十分ばかり見ていたが、大分腹も日も北山に傾いて来たから、名残惜しげに立ち去った。この場合、もし魅力これ恐怖といわば、壺中で四十分も自在に游ぎ廻る間に、一疋くらいは壺から外へ逃げそうなものだ。しかるに阿片に酔わされた女が、踏み蹴られても支那人の宅を脱せぬごとく、朋輩が片端から啖わるるを見、呻き声を聴きながら、悠々と壺中に游ぎて壺外に跳び出ぬは、魅力が恐怖と別事たるを証する。洵や蛇は寸にしてその気ありで、予当時動物心理学などいう名も知らなんだが、よほど奇妙と思うて、当日の日記に書き留め居る。ロメーンズは諸家の説を審査した後、ある動物は蛇に睥まれて精神混乱し、進退度を失うて逃れぞこない、蛇の口に陥り、また蛇近く走り行くのだろうと言った。