후리가나로 읽는 일본 고전
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なんごくたいへいき
南国太平記
直木 三十五
直木 三十五의 南国太平記(なんごくたいへいき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 493,291자 · 991화면
「施しじゃ、施しじゃ」
と、蒼くなって叫び立てていた。暴徒は、こういう家の前へ来ると
「ここの嬶、別嬪やなあ」
とか
「米の代りに、嬶くれえ」
とか、怒鳴った。そして、家の人々が逃げ込むと、戸がめちゃめちゃになったが、耐えていると、米だけ持って行くか、乞食が女の手を握るくらいで済んでしまった。
奉行の手から、鉄砲を打ち出す頃になると、暴民は、退却しかけて、浮浪の徒は、侍屋敷の人々と、町方の人足のために、食い止められてしまった。
憑かれたように、手を振り、棒を振って、喚きながら歩いて来た無頼の一隊が、角を曲ると、薩摩の侍が、四角い白地の旗に丸に十の印をつけて、整然として、二尺ずつの間を開けて、槍を立てていた。
「侍がいよる」
と、立止まると、流れるように、くっついて来た弥次馬が
「やれやれ」
と、遠く、後方から声援した。だが、士が槍を引いて、鞘を外して、穂先が光ると、乞食も、人々も、雪崩れ出した。
(五百万両を、帳消し同様にしたのは、今から思えば、ひどかった。窮民の暴徒が起ったのも、少しはわしの罪もあるかな――然し、そうしなければ、あの時は、仕方が無かった――)