후리가나로 읽는 일본 고전
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なんごくたいへいき
南国太平記
直木 三十五
直木 三十五의 南国太平記(なんごくたいへいき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 493,291자 · 991화면
そして、その中央に、草原の上に、二人の頭だけが現れていた。誰も、まだ刀を抜かなかったが、身体のちぢまるような、心臓のとまるような、凄い、気味悪い、殺気が、山の上いっぱいに拡がった。
左右へ分れかけた浪人は、又一つの環になって、じりじり二人を包囲しかけた。そして、口々に何か叫んでいた。二人の侍が、顔を、胸を現してきた。一人は、刀を杖にして、跛を引いていた。一人は、その右手に、その老人を庇うように、少しの隙もなく、何か、時々、浪人共にいいながら、少しずつ登って来た。山内が
「問答無益っ、斬れっ」
と、叫んだ。浪人の大半が、刀を抜いた。一人が、槍を構えた。二人は、歩みを止めて、ぴたりと背中合せになった。
仙波八郎太の顔は、死の幽鬼だった。灰色の中に、狂人のような眼だけが、光っていた。顫える手で、刀を構えて、怨みと、呪いとの微笑を脣に浮べて
「奴等、邪魔立てするか」
その声にも、顫えが含まれていた。
「牧っ」
しゃがれた声で、絶叫した。そして、咳をして、唾を吐いた。
「卑怯者めっ。一騎討じゃ――牧っ、仙波八郎太が、一期の働きを見せてくれる。参れ、牧。参れ。参らぬかっ」