후리가나로 읽는 일본 고전
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なんごくたいへいき
南国太平記
直木 三十五
直木 三十五의 南国太平記(なんごくたいへいき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 493,291자 · 991화면
と、思い出すと、じっと、抱きしめて、愛撫してやりたかった。綱手は、江戸の邸にいて、月に一度、外へ出るか出ずに、男は、八郎太と、小太郎と、それから、益満とだけにしか、口を利く機が無かった。だから、手近い益満に、軽い、乙女心の恋を感じていたが、旅をし、男の数を知り――百城に逢うと、その顔立、物腰、寡黙の中のやさしさ――それは、益満の粗暴とはちがって、男の値打に経験の無い綱手には、ずっと、益満より、立ち優って見えた。
「世が世なら――もう、聟取りの頃じゃに、お父様の頑固と、今度のことで――来年は、二十歳になりますの。二十歳を越えると、世間では、不具者じゃとか、疵物じゃとかと申すのが慣わし故、なかなか嫁入口が、あるまいが――」
「御家老様が、何んとか――町人のところへと、いつか仰しゃりましたが」
「そうそう、あの話は、そのままになっているが――のう、綱手――百城様のような方が、味方なら、そちゃ、何んとしやるぞ」
綱手は、少し赤らみながら
「百城様?――さあ」
「嫌いではないであろうの」
「ええ」
「益満様とは?」
「そりゃ」
「百城様」
「やさしゅうて、真実のありそうな――然し、明日立って、何時お帰りになるか、安否を知りたいし――綱手、大事の前ゆえ、よう心してたもれの」