후리가나로 읽는 일본 고전
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なんごくたいへいき
南国太平記
直木 三十五
直木 三十五의 南国太平記(なんごくたいへいき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 493,291자 · 991화면
(大殿、斉興公から、多少の加増があるくらいで、己の命をちぢめてまで、この呪法を拡めようとはしたくない。仮にも斉彬公の公子達を呪殺してまで、秘呪の威力を示そうとするのは、一つは、調所殿への知己に報いるためであり、二つには、御家のためであり、三つには、天下にこの法を拡めて、破邪に用いんがためであった。自分は、邪法の呪咀を行っているが、邪法は人を呪殺すると、己の命を三年ちぢめる。しかし、正法の呪法は、人を生かし、己をも生かす。それを知りつつ、恩師をも敵として、邪法を行っているのは、広く天下に、この秘呪の正統者を求めんがためであった。調所殿は、この心を知って、十分の言葉を下された。ただ一人の、その庇護者を失って――)
と、思うと、牧は、絶望し、自棄した。
(何うにでもなれ。この上は、威力の程を見せて、調所殿の後を追ってくれる)
牧は、黒い毛氈の上に坐ったまま、一筆一筆に、祈願と、命とをこめて、小さい大忿怒明王の像を描き終った。そして、暫く、それを眺めていたが、それを持って立上って、次の間の襖を開けた。
次の間には、四人の弟子が、祭壇の周囲に坐って、牧が行にかかるのを待っていた。