후리가나로 읽는 일본 고전
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なんごくたいへいき
南国太平記
直木 三十五
直木 三十五의 南国太平記(なんごくたいへいき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 493,291자 · 991화면
綱手が、何も云わぬ先に
「御一人様で――御一人様で」
と、つづけざまに聞いた。
「さあ――何んと致すべきか」
小太郎は、腕組して、川沿いの障子近くに、片膝を立てて凭れていた。明るい障子に、水の影が、揺れていた。
「存じておろうが、大殿は、近々、ここを御通行になる。その節、同志の者に逢うて、談合して、国へ戻ってもよし、また――」
と、いって、小太郎は、綱手を、じっと見つめて
「父上を討った牧仲太郎は、江戸におろうがの」
と、聞いた。綱手は、眼を伏せて
「はい」
と、答えた。
「牧が、江戸におろうなら、まず、こやつを討つのが、順序であろう」
綱手は
「さあ」
と、答えた。牧を小太郎に討たせたくもあったし、討たせたくなくもあった。小太郎が、牧を討たぬと判れば、月丸も、小太郎を討とうとはしないであろうし、自分の苦しさは、半分消えると、思った。
「それが、物の順じゃ」
「でも、江戸にいなさるか――」
「調所が参った上は、居ろう。調所が死んでも、未だ江戸は離れまい。わしの推察では、益満が、江戸へ戻っておるにちがいない。彼奴の手で、仲太郎を討たれては、わしの弓矢が廃る」
小太郎は、独り言のように云った。