일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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あかげっと しなあちこち

国枝史郎歴史小説傑作選

国枝 史郎

国枝 史郎의 国枝史郎歴史小説傑作選(あかげっと しなあちこち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 59,334자 · 121화면

아오조라 문고

だから然ういう偉い小林さんのことはお預けとしておいて、ざっと三十年もの昔、阪神鉄の社長であった頃のことを書く。

その頃僕は大阪朝日新聞の記者をしていて、前項に書いたように、風見章さんなどと一緒に上福島の下宿屋にコロガッていた。

その頃の或日、小林さんの経営しておられる宝塚の少女歌劇を見に行った。僕が演芸と文芸とを担任していたからである。案内役は、その頃の小林さんの秘書、今の東宝の重役吉岡重三郎さんであった。

ノンビリした格好で、その頃のスターの雲井浪子の歌舞を見ていると、背広姿の小兵の人が吉岡さんに連れられて現われ、

「国枝先生ですか、ようこそ」と云われた。それが小林さんであった。

ここで註を加えておくが、いかに如才のない小林さんといえども、国枝史郎の人間に対して、先生という敬語を使われたのでは無くて、その肩書の大阪朝日新聞記者に対して使われたのであることは云う迄も無い。

これが小林さんとの初対面であった。

その後僕は朝日をやめて松竹会社の脚本部員となったが、芝居の空気が僕に会わず退社しようとし、小林さんへ、

「何かいい仕事はありませんかな」

と、漠然とした態度で相談すると、漠然とした態度で何やら返事をされた。