후리가나로 읽는 일본 고전
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じょうちゅうのしも
城中の霜
山本 周五郎
山本 周五郎의 城中の霜(じょうちゅうのしも)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 12,828자 · 26화면
二
「あれもか、あれも……従容として……」直弼が相手の言葉を遮って、まるで憎悪に堪えぬもののように低く呟いた、「莞爾と笑い……辞世の詩を詠んでか、あの男もそんな……そのような」
「まことに見事な死にざまでございました」
穆清はそう云って退った。直弼の顔に表われた侮蔑の表情は、なかなか消えなかった。彼はなんども口のなかで……莞爾と笑い、従容として、帰するが如く。などと呟きながら、極めて不愉快そうに、その大きな唇をひき歪めた。それから再び手をあげて、襟首の面皰を揉み出そうとした。指に力を籠め、歯を食いしばりながら……太い眉毛がきりきりと顰んだ。
二
因幡守穆清が役所へ退って来ると、囚獄奉行の石出直胤が待っていた。
「……御首尾如何でございました」
「事実は申せなかった」穆清は吐き出すように云った、「……橋本左内は従容として辞世の詩を詠み、静かに笑って死んだと申した、そのもともその心得で、みなの者に申し含めて貰いたい」
「自分もそのように思いまして、取敢えず一同の口を止めて置きましたが」
「あれほどの人物を、未練者と呼ばせたくないからな、然し不審なのは大老の御ようすだ、とんとげせぬことがある」