후리가나로 읽는 일본 고전
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まど
堀辰雄集 新潮日本文学16
堀 辰雄
堀 辰雄의 堀辰雄集 新潮日本文学16(まど)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 58,906자 · 119화면
――そう私は思って、そのうち私達がO村ででも一しょに暮しているうちに、それを語り合うに最もよい夕のあることを信じていた。が、八月の半ば頃になって溜まっていた用事が片づいたので、漸との事でO村へ行けるようになった私と入れちがいにお前が前もって何も知らせずに東京へ帰って来てしまったことを知ったときは、さすがの私もすこし憤慨した。そうして私達の不和ももうどうにもならないところまで行っているのをその事でお前に露に見せつけられたような気がしたのだった。
平野の真ん中の何処かの駅と駅との間で互いにすれちがったまま、私はお前と入れ代ってO村で爺やたちを相手に暮すようになり、お前もお前で、強情そうに一人きりで生活し、それからは一度もO村へ来ようとはしなかったので、それなり私達は秋まで一遍も顔を合わせずにしまった。私はその夏も殆ど山の家に閉じこもったままでいた。八月の間は、村をあちこちと二三人ずつ組んで散歩をしている学生たちの白絣姿が私を村へ出てゆくことを億劫にさせていた。九月になって、その学生たちが引き上げてしまうと、例年のように霖雨が来て、こんどはもう出ようにも出られなかった。