후리가나로 읽는 일본 고전
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まど
堀辰雄集 新潮日本文学16
堀 辰雄
堀 辰雄의 堀辰雄集 新潮日本文学16(まど)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 58,906자 · 119화면
三
たかが浅間山の麓で、いくぶん徳川時代の古駅の俤をそのまま止めているというよりほかに何の変哲もない、こんな寥しい村が、一体何でそんなにいいのだろう? と他の人が聞いていたら、思うかも知れない。
この間、辻村伊助の「スゥイス日記」を読んでいたら、リルケがその晩年を送りながら「ドゥイノ悲歌」を書いたシャトオ・ド・ミュゾオのある、ロオヌ河のほとりの、ラロンという村なんぞは、汽車で素通りしている。ああいう旅行者にとっては、取るに足りないような寒村が、かえって詩人にとっては仕事をよく実らせてくれるのかも知れないのである。
三
浅間山だけがすっかり雪雲に掩われ、その奥で一人で荒れているらしく、この山麓の村なんぞには、日が明るく射しながら、ちらちらと絶えず雪の舞っているようなことがある。そんな時なんぞ、どうかして不意にその雲の端が村の上にかかると、南に連なった山々のあたりにはくっきりと青空が見えながら、村全体が翳って、ひとしきり吹雪く。と思うと、すぐ又、ぱあと日があたってくる。ここでは、そんなような空合いの日がかなり多い。
田部さんがリュックを背負って帰って行かれた七日の夕方も、そんな雪催いだった。