후리가나로 읽는 일본 고전
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なつくさせんき
夏草戦記
山本 周五郎
山本 周五郎의 夏草戦記(なつくさせんき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 21,107자 · 41화면
三
三
小谷弥兵衛は伊達政宗の家臣で侍大将をつとめていた、「松皮菱の差物」とさえいえば名のとおるもののふで、ことに先駈けを戦うのに巧者だった。その年六月、徳川家康が会津征討の号令を出すと、伊達政宗はすぐに兵をまとめて帰国の途についた。そして下野のくにへはいると間もなく、小谷弥兵衛に特別の任務をさずけ、百五十人の隊士をつけて先行を命じたのである、特別の任務とは、間道を強行して敵の白石城へ迫り、本軍攻撃のあしばを確保することだった。……常陸の佐竹も磐城の岩城貞隆も敵である、会津はもとより上杉の本領だから、白石へ強行するには阿武隈山系の峡間の嶮路をゆかなければならなかった。弥兵衛は副将として吉岡小六、相良官兵衛のふたりをきめ、兵糧、弾薬を十五駄の馬に積んで出発した。吉岡小六は磐城のくに相馬の生れであり、相良官兵衛は岩代の田村の庄の出である、それで二人は交互に尖鋒隊となって道次の案内に立ちつつ、白河の旧関のあたりから山道へとわけ入ったのであった。
季節は夏、道は嶮岨をきわめた。そのうえ夜になって宿営すると、どこから忍び寄って来るのか不意に敵の銃撃をうけた、これはまったく思いがけぬことで、隊士たちは一時かなり昏乱したが、弥兵衛は即座に「応戦してはならぬ」