후리가나로 읽는 일본 고전
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よあけのつじ
夜明けの辻
山本 周五郎
山本 周五郎의 夜明けの辻(よあけのつじ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 42,801자 · 86화면
それがいま道之進の男にしては端麗すぎる容貌の中に、かすかなかげりになっているように見える。
「御家老から使者でしたが」
道之進は書面を巻き納めながら、
「急の御用で江戸表まで行くことになるようです。その支度をしてすぐにでかけたいと思います」
「では支度をいたしましょう」
曽女は立とうとしたが、
「その御用というのは長くかかるようですか」
「この書面だけでは分りませんが、なにか母上の御都合でもございますか」
「功刀の娘のことでねえ」
曽女はそう云いかけたが、
「まあそれは後にしましょう。帰ってからでもいいのだから」
そう云って立って行った。
功刀の娘といえば許嫁の佐和のことだ。来る春には、主君の御帰国を待って祝言をあげる運びになっている……佐和がどうかしたのだろうか、道之進は思いがけぬ疑惑を与えられてちょっと気が揺らいだ。
――しかし、いま訊いても話す母ではない。
そう思って彼は黙っていた。
そのまま旅に出られる支度で、供一人を伴れて国老の屋敷を訪れたのは、それから半刻ほど後のことであった……すぐ客間のほうへとおされたが、それと入違いに、目付役の鳴海大九郎が辞去して行った。